温暖化関連の目標が企業経営でどう取り入れられているか。

以下に関する最近の資料などがあれば情報いただければ幸いです。



ISOの審査などをやってるトーマツ審査評価機構や、日本公認会計士協会の経営研究調査会の部会に会計事務所が人出すなどして、カーボン・ディスクロージャー・プロジェクトや2008年の地球温暖化対策推進法改正をうけたCO2排出量を有価証券報告書に載せる話が現在進められている。

CO2排出量と電気使用量や床面積、従業員数などとの関係、部門別の排出量の比較方法などを審議しているようだ(経営研究調査会の部会からの依頼でコンサルなどが担当しているのか?)。企業としては定量化そのものの正確さについての議論や、業種間の比較などにはおおざっぱすぎる指標だと各論での反対もある(例えばバイクの多い自動車会社とトラックの多い自動車会社で一緒に自動車業界でまとめて負担を課すのでよいのかどうかなど)。

生物多様性の評価については現状では保護区の設定などMOE matterだが、METI matterになるのであれば、工場を建てて運用した場合の生物多様性の減少量の評価と、代替手段の適切性などにつなげたい。特にCO2ではフットプリントの算出にもとづいてキャップトレードなどができるが、生物多様性は代替が効くのかが不明瞭。例えば、アマゾンの森林を破壊して、中国で植林すれば生物多様性のオフセットがどのくらいできるのかなどが示せると企業的にはやりやすいという考えもある。(とはいえ、地域ごとに地域の環境を守るのも生物多様性の重要な要素だし、企業にとっても大事なCSRではあるとは思うが、比較できなければ話にならないのは確か)

生物多様性であれば、CO2などのように静的な物の物理量として記録しずらい反面、土地や歴史的遺産のように固定資産として時価評価額などをメインに記載する方法もCO2で行っているフットプリント以外にできるかもしれないと思う。

あとは、生物多様性が減少する例は多いが、新しい発見などで増加する可能性が高い場所なども評価に入れられるのかどうかなども現状であまり議論されていない課題。例えば、新種の発見や機能の正確な見積もりに投資して種が増加したり、機能が増減した場合の投資の取り扱いをオフセットとして使えるかなどを検討すべきかどうか。

今思えば、環境アセスの授業とかで元トーマツの人が話にきてた。つまらない上にちゃんとテストで回答したのに思いのほか評価が悪くて今でも評価の間違いじゃないかと思っているが(きつい質問したりして授業態度が悪かったのかなぁ?)

○参考:
2008年改正の概要
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/law_ca080307/
投資家はCO2排出をリスクとみなす
http://202.214.174.229/article/tk/20101116/251870/?P=3

村井宗明 2007年5月15日(火) CO2情報の公開について質問
http://www.murai.tv/jisseki/2007/0515.html

温室効果ガス「見える化」推進戦略会議
http://www.env.go.jp/council/37ghg-mieruka/gaiyo37.html

株式会社トーマツ審査評価機構
http://www.tohmatsu.com/jp/teco