TNFD Forumへの日本からの登録企業

10年以上前に気候関連財務情報開示がはじまりつつある時代の話を書いて以来、だいぶ時間がたちました。
温暖化関連の目標が企業経営でどう取り入れられているか。 - 山北のメモ帳
当時、自動車会社の経営部門にいた友人から聞いた話をもとに調べたものでしたが、その時点では我々の業界ではあまり見聞きしなかったように思います。その後、2015年12月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)が設置され、2017年に最終提言、日本では2021年に改訂された東証コーポレートガバナンス・コードにおいて、TCFDを含むサステナビリティ関連への取組みが明記され、2022年の東証の市場再編下の新しい上場基準では、プライム市場上場企業にTCFDに基づく情報開示が義務化されました。

ここまで長い道のりだったわけですが、生物多様性条約のほうでも同様の流れが進んでいます。
2021年2月の「生物多様性の経済学」に関する「ダスグプタ・レビュー」の公表後、2021年6月に「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)」が発足。2022年12月に新たな生物多様性に関する世界目標「昆明モントリオール世界生物多様性枠組(KMGBF)」が採択され、特に「ターゲット15」に関連した企業に関する取り組みが盛んになり、2023年9月にTNFDのフレームワーク(v1.0)が公表されました。
The TNFD Forumには日本はイギリスに次ぐ254社が加入しており、報告書作成予定の企業は80社に上ります(2024年3月24現在)。

そのリストが見つからず、つくりましたのでここにメモしておきます。
検索キーをTNDFと入れてGoogle検索のリンクをつけています。
会社名は自動翻訳を一部修正したものにつき名称が違っていたらすみません。

2024年開示予定・開示済
味の素株式会社
ANAホールディングス株式会社
アサヒグループホールディングス株式会社
アスクル株式会社
アセットマネジメントOne
株式会社ベネッセホールディングス
コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス株式会社
第一生命ホールディングス株式会社
株式会社大和証券グループ本社
日立造船株式会社
日本航空株式会社
株式会社かんぽ生命保険
KDDI株式会社
キリンホールディングス株式会社
コニカミノルタ株式会社
株式会社九州フィナンシャルグループ
株式会社ローソン
リクシル
LINEヤフー株式会社
明治ホールディングス株式会社
明治安田生命保険株式会社
株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
商船三井株式会社ラインズ
株式会社みずほフィナンシャルグループ
森永乳業株式会社
MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス
日本電気株式会社
日本生命保険相互会社
日本郵船株式会社
野村アセットマネジメント株式会社
野村総合研究所
株式会社NTTデータグループ
王子ホールディングス株式会社
りそなアセットマネジメント株式会社
リゾートトラスト株式会社
サッポロホールディングス株式会社
積水化学工業株式会社
積水ハウス株式会社
清水建設株式会社
株式会社静岡フィナンシャルグループ
SOMPOホールディングス株式会社
ソニーグループ株式会社
住友化学株式会社
住友商事株式会社
住友林業株式会社
住友生命保険
三井住友フィナンシャルグループ
住友ゴム工業株式会社
大成建設株式会社
株式会社竹中工務店
農林中央金庫
東京海上ホールディングス株式会社
東急不動産ホールディングス株式会社
東レ株式会社
津村産業株式会社
ヤマハ株式会社
ヤマハ発動機株式会社

2025年以降開示予定
ブリヂストン
大和アセットマネジメント株式会社
富士古河E&C株式会社
富士通株式会社
IKO日本トムソン株式会社
建設環境研究所
株式会社コーセー
九州電力株式会社
丸紅株式会社
日本ガイシ株式会社
ニッセイアセットマネジメント
日清食品ホールディングス株式会社
ニッスイ株式会社
株式会社ニテラ
大林組株式会社
ソフトバンク株式会社
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友トラスト・アセットマネジメント
サントリー食品インターナショナル株式会社
武田薬品工業株式会社
株式会社山陰合同銀行
株式会社滋賀銀行
トッパンホールディングス株式会社

加入企業(なぜか公式資料よりも1社少ない)

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Patint dot netによる画像処理とプラグイン

以前からPaint dot net が便利でかなり活用しているのですが、毎回インストールするたびにプラグインなどを検索しているので整理しておこうと思う。
ちなみにLinuxMacWindowsでも)で使えるものにPintaという派生ソフトがあるものの、PSDのアドインがいまいちうまく機能しなかったりして、ファイル形式の互換性が無い点が不便である。Pinta: Painting Made Simple


アンシャープマスク

Sharpen+ (tanel_pluginpack):
https://forums.getpaint.net/topic/11619-tanels-photo-and-color-plugins-2012-03-05/
、日本語での説明:https://news.mynavi.jp/article/20080626-paintdotnet/8
Unsharp Mask 2.0 (Free):https://www.fotoview.nl/rep_eng.htm

昆明・モントリオール生物多様性枠組とヘッドライン指標の日本語版

よく探すのでここにメモしておく。

ヘッドライン指標とそのほかの指標一覧。

Indicators for the Kunming – Montreal Global Biodiversity Framework
https://www.post-2020indicators.org/resources
CBDの元の文書 CBD/COP/DEC/15/5
https://www.cbd.int/doc/decisions/cop-15/cop-15-dec-05-en.pdf

参考:持続可能な社会に向かって発展しているかのNIESでの指標

https://www.nies.go.jp/social/japansdi/nexus/shower_society/trend05.html
https://www.nies.go.jp/social/japansdi/sbb/index.html


===
Goal A A.1 生態系*のレッドリスト
Goal A A.2 自然生態系*の広がり
Goal A A.3 レッドリスト指数
Goal A A.4 有効集団サイズが500を超える種内の個体群の割合*。
Goal B B.1 生態系が提供するサービス
Goal C C.1 受領した金銭的利益*に関する指標
Goal C C.2 非金銭的利益*に関する指標
Goal D D.1 生物多様性および生態系の保全と持続可能な利用に関する政府開発援助(ODA)を含む国際的な公的資金供与
Goal D D.2 生物多様性および生態系の保全と持続可能な利用に関する国内の公的資金*。
Goal D D.3 生物多様性および生態系の保全と持続可能な利用に関する民間資金(国内および国際的なもの)*
Target 1 A.1 生態系*のレッドリスト
Target 1 A.2 自然生態系*の広がり
Target 1 1.1 生物多様性保全のための空間計画に含まれる陸域および海域の割合* 2.2 再生中の面積* 3.1 生物多様性保全のための空間計画に含まれる陸域および海域の割合*
Target 2 2.2 再生中の面積
Target 3 3.1 保護地域とOECMSの面積割合
Target 4 A.3 レッドリスト指標
Target 4 A.4 有効集団サイズが500を超える種内の個体群の割合*。
Target 5 5.1 生物学的に持続可能な水準にある魚類資源の割合
Target 6 6.1 侵略的外来種の定着率*。
Target 7 7.1 沿岸の富栄養化ポテンシャルの指標
Target 7 7.2 農薬環境濃度
Target 8 開発中
Target 9 9.1 野生種の持続可能な利用による利益*。
Target 9 9.2 伝統的な職業に従事する人口の割合*。
Target 10 10.1 生産かつ持続可能な農業が行われている農地面積の割合
Target 10 10.2 持続可能な森林管理への進展
Target 11 11.1 生態系が提供するサービス
Target 12 12.1すべての人が利用できる緑地・親水地がある都市の建築面積の平均割り当て
Target 13 C.1 受領した金銭的利益*に関する指標
Target 13 C.2 非金銭的利益*に関する指標
Target 14 開発中
Target 15 15.1 リスク、依存、および生物多様性への影響の開示について報告している企業の数*。
Target 16 開発中
Target 17 開発中
Target 18 18.1 生物多様性保全と持続可能な利用を促進するための積極的なインセンティブ
Target 18 18.2 生物多様性に有害な補助金およびその他の奨励策で、廃止、段階的廃止、または 改革されたものの金額*。
Target 19 D.1 生物多様性および生態系の保全と持続可能な利用に関する政府開発援助(ODA)を含む国際的な公的資金供与
Target 19 D.2 生物多様性および生態系の保全と持続可能な利用に関する国内の公的資金*。
Target 19 D.3 生物多様性および生態系の保全と持続可能な利用に関する民間資金(国内および国際的なもの)*
Target 20 開発中
Target 21 21.1 生物多様性枠組のモニタリングのための生物多様性情報指標
Target 22 開発中
Target 23 開発中
===

Q-GIS作業のメモ

最近Q-GISを入れなおしていて、いくつか気づいた点をメモします。

・・・そういえばOTBで深層学習入れたものをつくっていたのはどうなっただろう。

国連海洋科学の10年の情報

2022年,日本プランクトン・日本ベントス学会合同大会にて、細野さんのご尽力によって、自由集会を開催することとなりました。
P & B 合同大会2022 - シンポジウム・各種集会


関連して、SDG14達成のための、国連海洋科学の10年。

https://www.oceandecade.org/ja/

oceandecade.jp

以下に、公式の計画の日本語のものがあったので、メモ。
日本語のサイトが機械翻訳なのは良いとして、なんとなく全体的に用語が直訳的(自分もやりがち)。

https://unesdoc.unesco.org/ark:/48223/pf0000377082_jpn

書籍刊行:海の歴史と未来( 人と生態系のダイナミクス 4 )

1年以上更新をしておりませんでした・・・

告知です。
堀さんとの共著で執筆していた、
「シリーズ: 人と生態系のダイナミクス 4
 海の歴史と未来」
が刊行されました。
海の歴史と未来 | 堀 正和, 山北 剛久 |本 | 通販 | Amazon
https://pbs.twimg.com/media/EyRFUqzVEAQ5lR-.jpg


なかなかない本だと思いますので、ぜひお手に取っていただけれは幸いです。

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使ってみよう未来の相関係数

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします。

昨年末は家族が順に体調を崩したり、高級車に擦り傷つけてしまったり、失敗してLinux入れなおしかけたりなど、いくつもの厄を落としてきました。仕事の積み残しがあり、お待ちいただいて申し訳ないですが、順に片付けていきたいと思います。

昨年は共著の論文や、一昨年投稿していた、深層学習の論文が出ていたのに、すっかりここでの告知をさぼっていました、改めて後ほどまとめたいと思います。


さて、年末に寝込んでいた際に、Albertの株価が何倍にもなっているというニュースを聞いて、そういえばだいぶ前に相関係数の講演をAlbertの人がしていたなぁと思いだしました。
それは以前、Scienceに21世紀の相関係数と書かれたMICの話で、ざっくり書くと、非線形に強い相関係数のような指標で、2変数の散布図上のパターンの有無を0-1で示します。

ぐぐってみると、わかりやすく比較したページを見つけたので、図と説明はそちらを参照ください。当時実装されていなかった、HSICもlibrary(dHSIC)
dhsic.test(anscombe$x1, anscombe$y1, kernel = 'gaussian')$p.valueなどとすれば計算できるようRのライブラリに実装されています。
相関とその指標(相関係数)についての勉強 - 盆暗の学習記録


そして、なぜわざわざそんな記事を書いたかというと、散布図には以下のコードで便利に全部の相関の指標を示したらいいのではないのか?という備忘録用です。


PS.海洋保護区の説明も地味に更新しました。
(仮)どんな海洋保護区が何にどの程度どの時空間スケールで有効なのか?そしてそれは検出できるのか? - 山北のメモ帳

cor.all <- function(x,y){
	library(minerva)
	a <- c(cor(x,y),cor(x,y, method = "spearman"),cor(x,y, method = "kendall"))
	names(a) <- c("pearson","spearman","kendall")
	return( c(a, unlist(mine(x,y))) )
}
cor.all(anscombe$x1,anscombe$y1)

というわけで、新年初の病み上がり(まだ不調)リハビリがてらの投稿でした。